乱用される薬物の種類/お酒(アルコール)

お酒(アルコール)について

お酒にはいろいろな種類がありますが、共通して含まれている成分は「酔い」の原因であるアルコール(エタノール)です。米、麦、芋、ぶどうなどが原料となり、これらに含まれている糖類が酵母によって分解され、アルコールが得られます。

お酒(アルコール)の影響

アルコールは普通、飲むことによって体に取り入れられ、約20%が胃から、残りは小腸から吸収されます。血液の中に入ったアルコールは、体全体に行き渡り、神経やその他の器官に影響を及ぼします。

アルコールは、一部が変化しないまま息、汗、尿の中に混じって体の外に出されますが、ほとんどが肝臓で代謝(体の中で科学的な分解)がされます。この肝臓でのアルコール代謝速度が速い人は、血液の中の濃度が上がりにくいので、アルコールに強いということになります。

アルコールは、アルコール脱水素酵素などによって、まずはアセトアルデヒドに代謝されます。アセトアルデヒドは心臓がどきどきしたり、吐き気、頭痛などの不快な症状を現す物資です。お酒を飲んだ翌日にある二日酔いの症状はこのアセトアルデヒドの代謝が間に合わず、体にたまっているために起こっている症状です。したがって、アセトアルデヒドの代謝を代謝することは重要です。アセトアルデヒド脱水素酵素がこの役割を受け持っており、アセトアルデヒドを毒性のないものに分解します。

日本人の40~50%はこのアセトアルデヒド脱水素酵素を十分に持っていないと言われ、このような人は少量でも顔が赤くなったり、不快な症状が現れます。

お酒(アルコール)が神経に与える影響

アルコールは大脳、小脳、脳幹などの中枢神経系に強い影響を与えます
思考や感情、欲望を作り出す大脳では、お酒を飲むとまずはリラックスした気分になります。しかし、飲み過ぎると複雑なことを考えることが難しくなり、感情が出やすくなり、欲望がおさえにくくなります。極端に飲み過ぎると自分のいる場所や時間がはっきりしなくなったり、(見当識障害)、興奮したりすることがあります。このように酔った状態からさめた後にそのときの記憶がなくなっていることもあります。また、人によっては、幻覚や妄想が現れることがあります。
姿勢や潤滑な運動を調節している小脳は、お酒を飲むことでこれらの機能が抑えられ、千鳥足に足になったり、言葉がはっきり言えなくなります。これは酩酊(ひどく酔うこと)状態の一つです。
アルコールが脳幹にある呼吸中枢の働きを抑えると、呼吸停止による生命の危険性があります。
アルコールに対する耐性について
繰り返しお酒を飲んでいると同じ量では最初ほどは酔わなくなります。最初と同じくらいの影響を得るためには、より多くの量を体に取り入れなければなりません。この現象を耐性といいます。
アルコールに対する耐性ができるのは、アルコールを分解する酵素が多く出るようになることより、神経の働きがアルコールの影響に耐えるようになることが深く関係しています。
アルコールの身体依存について
たびたびお酒を飲むようになり、アルコールが神経に影響している時間が長くなると、その影響に対抗するように神経の働きが過剰になり、そのままの状態が続くようになります。
この状態では、アルコールが体のなかにあることによって微妙なバランスが保たれ、精神や体が表面上、正常に働いているように見えます。これがアルコールへの身体依存です。アルコールに身体依存となった後は、適切な治療を受けずにお酒をやめると神経の過剰な働きがでるため、精神や体の働きに変調が起きてきます。
長期の飲酒による害について
精神疾患
  • アルコールへの身体依存があるときに、急激に飲むのを制限するとまるで、起きたまま夢を見ているような状態になることがあります。これはアルコール離脱せん妄といい、見当識障害、幻覚、妄想が主な症状です。
  • また、依存的に飲む人に酒を飲んでいる飲んでいないにかかわらず、幻聴や幻覚が続くことがあります。これをアルコール幻覚症を呼びます。その他にも、記憶力の低下、知能障害が目立つようになるとアルコール痴呆と診断される場合もあります。
身体疾患
  • 長期にわたって酒を飲むことにより、内臓や神経、血管に悪影響を与え、がん、肝機能障害、膵炎、食道静脈瘤、心筋症、高血圧、不整脈、糖尿病、体液のバランス異常、感覚麻痺、筋肉の萎縮などを起こします。
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