薬物乱用の果てに…

薬物は、中枢神経系に作用し、乱用したときの快感を得るため、また、乱用をやめたことによる苦痛から逃れるため、薬物を強く求めるなる「依存性」が形成されます。また、薬物を繰り返し使っているうちに同じ量では効かなくなる「耐性」が生じます。

「たった一度」という好奇心や遊びのつもりで始めても、薬物の依存性と耐性によって、乱用する量や回数がどんどん増えていくという悪循環に陥り、自分の意志でやめることができなくなります。また、乱用をやめても、睡眠不足や過労、ストレス、飲酒等をきっかけに、幻覚、妄想などの精神異常が突然現れること(「フラッシュバック」)もあります。

薬物は、それを乱用する人間の精神や身体をぼろぼろにし、人間が人間としての生活を営むことをできなくするだけでなく、場合によっては死亡することもあります。

また、薬物乱用による幻覚、妄想が、殺人や放火等の凶悪な犯罪や交通事故を引き起こすことがあるなど、乱用者本人のみならず、周囲の人、さらには社会全体に対しても、取り返しのつかない被害を及ぼしかねません。

こうしたことから、覚せい剤、麻薬等の使用、所持などは、法律により厳しく禁止されているのです。

 

薬物依存の形成過程

薬物の精神的依存

薬物を使用して何の効果もなかったり、副作用を強く経験すると、その薬物を以後使 用したいとは思いません。ところが、薬物を使用して快感を得たり、これまでに感じたこ とのない気分を味わったりすると、 またその薬物を経験したいと思い、薬物を求めること (「薬物探索行動 」)になります。このように薬物の乱用者は薬物がもたらす快感を求 めて薬物の使用を繰り返すことになります。これを「精神的依存性」といいます。

薬物の耐性

薬物を何度も使用していると、だんだん同じ量ではその効果が得られなくなり、薬物 の量を増やすことが必要になります。これを「耐性」といいます。

薬物の身体的依存

薬物の種類によっては、薬物の使用を中止すると身体的に激烈な苦痛を伴う「禁断症状」を発現し、この苦痛から逃れるために、薬物の使用を繰り返すようになることをい います。これを「身体的依存性」といいます。

治安の問題
  1. 薬物を入手するため恐喝事件や強盗事件が多発する
  2. 薬物乱用に起因する凶悪な事件が多発する
家庭での問題
  1. 家庭内暴力
  2. 生活の乱れ
学校での問題
  1. 欠席
  2. 学業不振、校内暴力
  3. 他の生徒への薬物乱用の広がり
職業・経済の問題
  1. 怠業・失業などの職業生活の破綻
  2. 金銭問題の頻発と経済生活の破綻
友人との問題
  1. けんかを起こしやすく、友人・知人から離れ、孤立する
  2. 薬物乱用仲間の形成
その他の問題

暴力団など薬物犯罪組織の大きな資金源となり、安全な社会を阻害する。

薬物乱用が引き起こす痛ましい事件・事故

自殺

無職男性(32歳)が、「天井や畳の下に誰かいる」等のことを口走りながら、マンションのベランダの手すりにぶら下がり、警察官の説得にも関わらず、転落して死亡した。男性の腕には注射痕が認められたほか、体内から覚せい剤が検出された。(熊本 平成13年1月)

窃盗

専門学校生(19歳)らは、覚せい剤購入資金に充てるため、侵入盗を繰り返していた。(香川 平成13年3月)

交通事故

男性(27歳)は、覚せい剤を乱用した状態で車両を運転し、下校途中の中学生の列に突っ込み3人に怪我を負わせた。(愛知 平成13年3月)

放火

覚せい剤を乱用していた男性(28歳)は、素行をとがめる両親と口論のうえ、自宅に放火し全焼させた。男性の尿からは、覚せい剤反応が検出された。(兵庫 平成13年9月)

殺人

男性(48歳)は、覚せい剤密売によるトラブルから、男性を殺害し死体を遺棄した。(和歌山 平成13年4月)

住居侵入・傷害

暴力団員の男性(26歳)は、覚せい剤の乱用による影響から、住宅街の民家に次々と侵入したうえ、居合わせた女性2名に所持していた日本刀で斬りつけ傷害を与えた。(香川 平成13年7月)

覚せい剤の使用による交通事故の画像
覚せい剤による放火事件の画像
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千葉県警察本部 少年課  電話番号:043-201-0110 (代表)