千葉県警察では、県民の皆様の平穏な生活を確保すべく、国際テロの未然防止に向けた取組を行なっていますが、これを実現するためには、県民の皆様のご協力が必要不可欠です。

つきましては、千葉県警察の取組にご理解を頂き、関連情報の提供をお願いします。

国際テロ情勢

過激派組織ISILは、平成31年(2019年)にイラク及びシリアにおける支配地域を失い、米国の作戦行動により指導者バグダーディが殺害されたものの、その数日後には、新指導者を指名しました。

 ISILは、従前より、「対ISIL有志連合」参加国等に対してテロ、あるいは、ナイフ、 車両等を使用してテロを実行するよう呼び掛けており、この呼び掛けに影響を受けたとみられるテロ事件が世界各地で発生しています。また、ISILは、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している状況においても、刃物や車両等の身近な手段によるテロ事件を称賛するとともに、更なるテロの実行を呼び掛けています。

 また、イラク及びシリアでの戦闘に参加していた外国人戦闘員(FTF:Foreign Terrorist Fighters)が自国に戻り又は第三国に渡航してテロを行うことが懸念されます。

千葉県警察の取組

国際テロ対策で一番重要なことは、「テロの未然防止」です。

  警察では、機動隊員

  •  
  •   「テロリストを入国させない」              
  •  
  •   「テロを実行させない」
  •  
  •   「拠点を作らせない」

という基本方針の下、県民の皆様や各自治体、民間団体等と連携した「官民一体のテロ対策」に取り組んでおり、国際テロの未然防止に努めています。
 

また、日頃から出入国在留管理庁や税関等の関係機関と協力し、空港や海港における水際対策を推進し、併せてテロリストに狙われやすい公共交通機関や大型商業施設等とも連携し、不審者や不審物件の発見・取締りを実施しています。

県民の皆様へのお願い

 日常生活の中で、次のような不審者、不審物件について見たり聞いたりした際には、直ちに警察に通報してください。
 

  • ・防犯カメラや警備員の配置場所等を注意深く確認する者

 

  • ・周囲の様子を窺いながら主要駅や大型商業施設等の周囲を徘徊する者

 

  • ・爆発物の原料となる薬品等を大量に購入する者

 

  • ・駅や空港等、多くの人が集まる場所に不自然に放置された物件

 

  • ・インターネット上でテロ行為を賛美するなど、明らかにテロリストとの関係が疑われる者


  日本人がシリア等の紛争地域へ渡航し、過激派組織によって拘束・殺害される事件が発生しているほか、国際テロ組織が日本人を標的にすることを予告していることから、海外へ渡航する場合は、現地の治安情勢や危険場所を確認するなど、身の回りの安全に十分注意するようお願いします。

爆発物原料取扱業者様へのお願い

世界各地では、依然として国際テロ組織による爆弾テロが発生しています。
 こうしたテロ事件に使用される爆発物にあっては、原料となる化学物質を薬局、ホームセンター、インターネット通信販売等で入手したり、学校から実験用の化学物質を盗んで製造した事案が確認されています。

 テロの未然防止には、テロに使用する爆弾を作らせないことが重要です。

  警察では、化学物質を取り扱う爆発物原料取扱事業者や学校の皆様に対し、継続的に個別訪問させていただき、啓発ポスターやチラシを配布するなどして販売時における本人確認の徹底、不審な購入者に関する情報提供等をお願いしています。
    化学物質を大量に購入した購入者や、化学物質が盗難に遭うなど不審者や不審情報を把握した場合は、警察へ通報してください。

爆発物の原料となり得る化学物質(11品目)を購入される方へのお願い

警察では、下記物質を取り扱う事業者に対し、販売時に購入者の身分事項や購入目的等を確認するよう依頼しています。これらを購入する際、事業者から身分確認等を求められた場合にはご協力をお願いします。

  • 硫酸(バッテリー液等)
  • 尿素(肥料、化粧品等)
  • 塩酸(トイレ用洗剤等)
  • 硝酸アンモニウム(肥料、瞬間冷却剤等)
  • 過酸化水素水(漂白剤、消毒液等)
  • アセトン(マニキュア、除光液等)
  • 硝酸(染料、肥料等)
  • 硝酸カリウム(肥料等)
  • 塩素酸カリウム(花火等)
  • ヘキサミン(固形燃料等)
  • 塩素酸ナトリウム(花火等)
  • (   )は主な代用品

テロに利用されるおそれのある事業者の皆様へ

 旅館・ホテルやインターネットカフェ、レンタカー等はテロの拠点や犯行手段等に用いられるおそれがあることから、警察では、関係機関と連携を図り、テロ等違法行為の未然防止に努めています。各事業者の皆様は、利用者の身分確認の徹底や不審な利用者に関する情報提供等をお願いします。

旅館・ホテル等の宿泊施設事業者の皆様へ

 海外ではテロ実行の準備段階でホテルを利用して下見をしたり、テロに使用する武器をホテルの室内に隠匿した事例があります。
 テロリストが潜伏し、或いは、拠点として使用されることがないよう、法令に基づき、宿泊者に対しては氏名、住所、職業(日本国内に住所を有しない外国人であれば本人の国籍及び旅券番号も含む)を必ず宿泊者名簿に記載するよう求めてください。
 また、宿泊日数に見合わない過剰な荷物を持ち込んでいる宿泊者や身分証明書の提示を拒否する等の不審な宿泊者が認められた際は、警察に通報をお願いします。
 

インターネットカフェ事業者の皆様へ

 テロリストがインターネットを使用して海外等遠方の仲間と連絡を取り合ったり、テロの手段を調べた証跡を隠蔽するため、インターネットカフェを利用するおそれがあります。
 身分証明書の顔写真と本人が違う場合や、会員証の発行を頻繁に行うなど、会員証の他人への譲渡等の疑いがある場合は、警察に通報をお願いします。
 

レンタカー事業者の皆様へ

 過激派組織はインターネット上で車両を利用したテロの実行を呼び掛けており、実際、世界各国ではこれに応じるような車両突入テロが発生しています。
 車両の使用目的と利用車種が合致しなかったり、或いは、予約した人物と別の人物が車両の受け取りにくるなどの不審点があれば、警察に通報をお願いします。

上記事業者を利用される皆様へのお願い

 警察では、上記事業者(旅館・ホテル事業者、インターネットカフェ、レンタカー業者等)の方々に対し、利用時に身分事項などを確認するよう依頼していますので、ご利用の際はご協力をお願いします。

皆様のご理解とご協力をお願いします!
 
お問い合わせ
千葉県警察本部 外事課  電話番号:043-201-0110 (警察本部代表)