「出店荒し」の防犯対策
1 まず手口を知りましょう
- 最近の手口
- ガラス破り、無締り箇所からの侵入が多く発生しています
- 金庫を壊したり、金庫ごと持ち去る手口が依然として発生しています
- 組織的かつ悪質な手口が増えています
- どこから侵入するのか
下図のような客用出入口、通用口などから侵入します。(注意)犯罪企図者は、事前に下見をする!
- どうやって侵入するのか
- 正面出入口(客用出入口)
シャッターやガラスを破ったり、錠を壊して侵入します。 - 通用口(従業員出入口)
錠や扉を壊したり、ガラスを破って侵入します。 - 窓
ガラスを破ったり、面格子を壊して侵入するが、無締まりの窓から侵入する事例もありますので、戸締まり忘れには注意しましょう。
- 正面出入口(客用出入口)
- 被害に遭いやすい周囲の環境
- 幹線道路やその裏通りに面している
- ビルの出入口が常時開いている。(テナントが入っているビル)
- 入居している建物又は隣の建物が工事のため足場を組んでいる
- 夜間や休日は無人となるビル
- 隣の建物との間隔が狭かったり、外階段が近接している
- 近くに公園、駐車場、空き地などがある
2 店舗の防犯対策
警備会社による機械警備をお勧めしますが、加えて次の防犯対策もお願いします。
- 従業員に対しての防犯指導
防犯責任者を定め、アルバイトを含めた全従業員に対する防犯意識の向上を図りましょう。 - 商品や資金の動きについて他人に聞かれないこと
取引相手との商談について、飲食店などで話し合うこともあると思いますが、不用意に他人に聞かれないよう周囲に注意しましょう。 - 閉店後も高額商品をショーケースにいれたままにしないこと
防盗金庫に収納しましょう。- 金庫は、大きく分けて「耐火金庫」と「防盗金庫」があります。
耐火金庫には、防盗性能はありません。金庫破りの被害のほとんどは耐火金庫です。 - 金庫は、床面に固定しましょう。また、丁番のない側を壁に接するよう設置するなど、置き場を工夫するとこじ破られにくくなります。また、金庫ごと持ち去られることがありますので、金庫を設置した後、狭いドアにするなどして持ち去られることがないようにすることも必要です。
- 金庫は、大きく分けて「耐火金庫」と「防盗金庫」があります。
- 金庫や貴重品の管理には十分注意すること
使い勝手を優先するあまり、金庫やロッカーに鍵をかけずにいたり、鍵をまとめて一箇所に放置していると、被害に遭った時の被害額が大きくなります。 - センサーなどの保守点検に際しては、必ず身分を確認すること
保守点検を装って、下見や準備工作を行う場合があります。 - 窓のクレセントが外されていないか確認すること
階段の踊り場の窓、商品や段ボール箱の陰になっている窓、トイレの窓は要注意です。(犯罪企図者が営業中、客を装い窓のクレセントを外す場合があります。) - トイレの中に人が隠れていないか確認すること
閉店前にトイレなどに隠れ、閉店を待って犯行に及ぶことがあります。 - 次のような客には注意すること
- 商品を購入するでもなく、ジロジロと店内を見回している客
- 数人で訪れ、商品を選ぶふりをして店員の注意をそらす客
3 ドアと窓の豆知識
ドア
- 材質等
バールなどによるこじ破りやその他の破壊行為に耐えるように、丈夫な材質(構造)のものを用いましょう。 - 鍵
カギ穴に特殊な工具を差し込んで、錠を不正に解錠する方法を「ピッキング」といい、依然として多発している手口です。
従って、補助錠をつけて「ワンドア・ツーロック」にしましょう。
窓
- ガラス
窓からの侵入手口は、バールなどでガラスを割る「打ち破り」、サッシ棒とガラスの隙間をドライバーでこじる「こじ破り」、ライターなどでガラスを焼く「焼き破り」など、いずれもガラスを破壊して侵入しています。
従って、破壊に強いガラスにグレードアップすることも大切です。
また、ガラスに防犯フィルムを貼ることで、破壊に強くする方法もあります。(注意)1ミル=0.0254mm(30ミル=0.762mm、60ミル=1.524mm、90ミル=2.286mm)
警察庁では、ガラスの種類ごとにバールによる打ち破り実験を行い、この映像を警察庁ホームページ「ガラスの防犯性能について」で公開していますので、ご覧ください。
補助錠
主錠の他に、補助錠を取りつけて「ワンドア・ツーロック」にしましょう。補助錠は、犯人が錠を開けるとき、人に怪しまれる不自然な姿勢になるように、頭か膝の高さに取りつけることがコツです。
(注意)参考図書(財)都市防犯研究センター JUSURIリポート第30号 平成17年3月発行
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千葉県警察本部 生活安全総務課 電話番号:043-201-0110 (警察本部代表) |